神戸・三宮の結婚相談所|あなたの婚活日和

〒650-0011 兵庫県神戸市中央区下山手通2-12-6 Jタワー神戸602
(各鉄道 神戸三宮駅から徒歩4分)

受付時間
10:00~19:00
定休日 
月曜日
070-1247-0997

採用する前に、介護事業者が一度考えておきたいこと

介護の人手不足、本当に「人がいない」だけでしょうか?

採用する前に、介護事業者が一度考えておきたいこと

 

介護事業を運営している方と話をすると、かなりの確率で出てくる言葉があります。

「とにかく人が採れない」

「求人を出しても応募が来ない」

「紹介会社を使うと採用コストが高い」

介護業界で働いている方であれば、一度は感じたことがある問題ではないでしょうか。

実際、介護人材の確保は今後さらに大きな課題になります。

厚生労働省が第9期介護保険事業計画に基づいてまとめた推計では、介護職員は2022年度の約215万人に対して、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人が必要とされています。

つまり2022年度と比べて、2026年度には約25万人、2040年度には約57万人多く必要になる計算です。

「介護業界は人手不足である」

という認識自体は間違っていません。

 

ただ、私はここで一つ考えてみたいことがあります。

本当にすべての問題を、

「人がいないから仕方がない」

で終わらせていいのでしょうか。

もしかすると「採用の問題」に見えているものの中に、実は事業のつくり方や仕事のつくり方の問題が隠れているケースもあるのではないでしょうか。

今日は少し視点を変えて、「人をどう採るか」ではなく、「人を採る前に何を考えるべきか」について書いてみたいと思います。


人手不足だから、まず採用する。それでいいのか

 

職員が足りない。

そうなれば、

求人媒体に掲載する。
人材紹介会社に依頼する。
求人条件を見直す。
採用イベントに参加する。

こうした対策を考えるのは当然です。

もちろん、本当に人員が不足しているのであれば採用は必要です。

ただ、私は採用活動を始める前に、一度確認した方がいいことがあると思っています。

 

それは、

「なぜ、この人数が必要なのか」

ということです。

 

介護事業には人員配置基準がありますから、必要な職員数を自由に減らせるわけではありません。

しかし、基準を満たしたうえで、

誰が、
いつ、
どこで、
何をしているのか。

ここまで細かく見てみると、改善できる部分が見つかることがあります。

 

たとえば、

同じ内容を複数の帳票に記録している。

申し送りに必要以上の時間がかかっている。

職員によって仕事のやり方が違う。

物品を取りに行くために何度も移動している。

本来、介護職でなくてもできる業務を介護職員が行っている。

管理者が現場対応に追われ、本来行うべき管理業務ができていない。

一つひとつは数分のことかもしれません。

しかし、それが毎日、複数の職員に発生していたらどうでしょうか。

「あと一人必要だ」と考える前に、

今いる職員の時間が、本当に必要な仕事に使われているか。

一度見てみる価値はあります。

 


「忙しい」と「人が足りない」は同じではない

 

現場が忙しいと、

「人が足りない」

と感じます。

これは自然なことです。

ただ、

忙しい=必ず人員不足

とは限りません。

仕事が一部の時間帯に集中している。

特定の職員に仕事が偏っている。

情報共有がうまくできていない。

動線が悪い。

記録に時間がかかる。

役割分担が曖昧になっている。

こうした原因によって、必要以上に忙しくなっていることもあります。

ここを整理せずに人を増やすと、一時的には楽になるかもしれません。

ところが、仕事の仕組み自体が変わっていなければ、新しく入った職員も同じ忙しさの中に入ることになります。

そして、

「思っていたより大変だった」

「仕事が整理されていない」

「聞く人によって言うことが違う」

となれば、今度は定着の問題につながります。

すると、

採用する。
辞める。
また採用する。

という状態を繰り返すことになります。

これでは、採用コストだけでなく、既存職員の教育負担も増えてしまいます。

だから採用と同時に、

「この職場は、人が働き続けられる仕組みになっているか」

を見ることが重要だと思います。

 


人手不足対策は「採用」だけではない

 

国の介護人材確保策を見ても、対策は単純な採用だけではありません。

厚生労働省は、介護人材確保について、処遇改善、多様な人材の確保・育成、離職防止・定着促進・生産性向上、介護職の魅力向上、外国人材の受入環境整備などを総合的に進めています。

 

つまり、

「人を増やす」ことと「今いる人が働き続けられる環境をつくる」ことを同時に考える必要がある

ということです。

 

これは現場だけの問題ではありません。

経営の問題でもあります。

採用費はいくらかかっているのか。

離職によってどの程度の教育コストが発生しているのか。

残業はどの業務から発生しているのか。

管理者は本来の管理業務に何時間使えているのか。

介護職員が専門職でなくてもできる仕事に、どれだけ時間を使っているのか。

こうしたことを数字にしてみると、

「採用を増やすこと」以外の選択肢が見えてくることがあります。

 


DXは「人を減らすため」に使うものではない

 

介護現場の生産性向上という話をすると、

「介護は人と人との仕事だから、効率化には限界がある」

という意見もあります。

私は、この考え方もよく分かります。

介護は工場のように、単純に作業時間を短縮すればいい仕事ではありません。

 

利用者との会話。

表情の変化への気づき。

不安への対応。

職員同士の情報共有。

 

こうした部分まで「効率」で切ってしまえば、介護の質を落としかねません。

だからこそ、DXICTの目的を間違えてはいけないと思っています。

人を減らすためではなく、人にしかできない仕事に時間を戻すために使う。

私はこの考え方が大切だと思います。

 

記録。

情報共有。

請求。

勤務管理。

各種集計。

見守り。

連絡。

 

こうした業務の中には、テクノロジーによって負担を減らせるものがあります。

実際、厚生労働省も介護テクノロジー等を活用した生産性向上を進めており、2026年度も介護施設等で効果実証を行い、ケアの質や職員負担などの観点からエビデンスを蓄積する取り組みを続けています。

 

大切なのは、

DXを導入したか」ではなく、「その結果、職員の時間をどこへ戻せたか」

ではないでしょうか。

 


介護職員にしかできない仕事に集中できているか

 

私は介護事業を考えるとき、ここをかなり重要だと思っています。

介護職員は専門職です。

ところが現場を見ると、介護職員が実にさまざまな仕事をしています。

介護。

記録。

清掃。

洗濯。

物品補充。

電話対応。

書類整理。

配膳。

各種調整。

 

もちろん事業形態によって状況は違いますし、すべてを完全に分業できるわけでもありません。

ただ、

「この仕事は、本当に介護職員がやる必要があるのか」

という問いは持っておいた方がいいと思います。

 

たとえば、一日30分でも介護職員から業務を減らせたとします。

職員10人なら、一日合計5時間です。

 

その5時間を、

利用者との会話。

ケア。

記録の質の向上。

新人教育。

職員同士の情報共有。

 

こうしたことに使えればどうでしょうか。

生産性向上というと、

「少ない人数でたくさん仕事をする」

という印象を持たれがちです。

でも、介護における生産性向上は、本来それだけではないはずです。

限られた人材と時間を、より価値のある仕事に使える状態をつくる。

私はそう考えています。

 


「採用できない」より「辞めない」も考える

 

人手不足の話では、新規採用に目が向きがちです。

でも、

1人採用して1人辞めたら、職員数は増えません。

しかも、採用には費用も時間もかかります。

新しい職員が入れば、既存職員が仕事を教える必要もあります。

だから人材確保では、

入口だけでなく出口を見ること

も重要です。

 

なぜ辞めるのか。

給与だけでしょうか。

 

もちろん処遇は非常に重要です。2026年度には介護職員等処遇改善加算も拡充され、生産性向上等の取り組みとあわせた制度設計が進められています。

 

ただ、職員が働き続ける理由は給与だけではありません。

上司との関係。

相談しやすさ。

勤務の組み方。

業務量。

休みやすさ。

教育体制。

評価。

職場の雰囲気。

仕事への納得感。

さまざまな要素があります。

 

「求人を出しても人が来ない」と悩む一方で、今働いている職員がなぜ残ってくれているのかを聞いたことがない。

もしそうなら、そこにもヒントがあるかもしれません。

 


管理者が疲弊する組織は長く続かない

 

もう一つ、私が気になるのが管理者です。

介護事業では、

職員が休んだ。

利用者対応が必要になった。

家族から連絡があった。

行政への書類がある。

採用面接がある。

シフトを作らなければならない。

請求も確認する。

トラブルにも対応する。

その結果、管理者がすべての穴を埋めているケースがあります。

短期的には回ります。

責任感の強い管理者ほど、何とかしてしまいます。

でも、それを前提にした事業設計は危険です。

管理者が疲弊すれば、判断の質も落ちます。

職員へのフォローも難しくなります。

そして管理者が辞めてしまえば、事業全体への影響は非常に大きくなります。

 

だから私は、

「管理者が頑張れば回る」ではなく、「管理者が無理をしなくても回る」

状態を目指す必要があると思っています。

 

これも人手不足対策の一つです。

 


人件費を下げればいいわけでもない

 

ここは経営者の立場から考えると難しいところです。

介護事業は人件費の比率が高い事業です。

だから収支が厳しくなると、

「人件費を抑えなければ」

と考えたくなります。

しかし、単純に人数を減らせば現場の負担が増えます。

負担が増えれば離職につながる。

離職すれば採用費がかかる。

残った職員の負担がさらに増える。

そうなれば、結果的に経営が悪化することもあります。

 

だから、

人件費を削る

ではなく、

人件費をどう生かすか

という視点が必要だと思います。

 

職員一人ひとりが専門性を発揮できる。

無駄な業務が少ない。

適切な人数が適切な時間帯に配置されている。

管理者が管理業務をできている。

必要な部分にはICTや介護テクノロジーを使う。

こうした状態をつくることが、結果として人件費の適正化につながります。

 


人手不足は「現場の問題」ではなく「経営課題」

 

ここが一番伝えたいところです。

「職員が足りない」

という話になると、どうしても採用担当者や現場管理者の問題になりがちです。

でも本来は、

経営者が考えるべき経営課題

ではないでしょうか。

 

どんなサービスを提供するのか。

どんな業務設計にするのか。

どんな職員を採用するのか。

何を専門職に任せ、何を分担するのか。

どこにテクノロジーを使うのか。

どんな給与を支払える事業モデルにするのか。

そして、どんな職場なら人が働き続けたいと思えるのか。

これらはすべてつながっています。

 

だから、

「採用担当者にもっと頑張ってもらおう」

だけでは解決しない問題があります。

 


新しく介護事業を始める人にこそ考えてほしい

 

ここまでは既存事業者を想定して書きました。

ただ、これから介護事業へ参入しようとしている方にも、この視点は非常に重要です。

事業計画を作るとき、

「必要職員数名」

と数字を入れます。

でも、本当に重要なのはその先です。

その人数を、

どこから採用するのでしょうか。

採用費はいくら見込んでいますか。

開業までに採れなかったらどうしますか。

想定した給与で応募は来ますか。

採用した職員をどう教育しますか。

誰が管理者を支えますか。

退職者が出た場合の体制はありますか。

 

これを考えず、

「人員基準上、人必要だから人採用する」

だけで事業計画を作るのは危険です。

資金計画と人員計画は別々ではありません。

 

人員配置。

人件費。

採用費。

教育費。

売上。

入居率。

すべてつながっています。

 

B&T Laboでは、事業計画を見るときに、数字だけではなく実際にその現場が回るのかという視点を大切にしています。

 


「人が足りない」の前に、一度立ち止まってみる

 

もちろん、介護業界全体として人材が不足しているという大きな問題はあります。

一事業者だけで解決できる問題ではありません。

国も人材確保、処遇改善、定着促進、生産性向上、外国人材の受け入れなど、複数の方向から対策を進めています。

だから私は、

「人手不足なんて工夫すれば解決できる」

と言いたいわけではありません。

そんな単純な問題ではありません。

ただ、

人手不足だから仕方がない

で思考を止めてしまうのも、少し違うと思っています。

 

人を採る前に、

今の仕事を整理できないか。

役割分担を変えられないか。

職員の動線を改善できないか。

記録や情報共有を効率化できないか。

テクノロジーを使えるところはないか。

管理者に仕事が集中していないか。

専門職が専門職でなくてもできる仕事を抱えていないか。

そして、

今いる職員が「ここで働き続けたい」と思える職場になっているか。

採用活動と同じくらい、こうしたことを考えてもいいのではないでしょうか。

 


最後に

 

介護事業には、人が必要です。

これは変わりません。

どれだけテクノロジーが進んでも、人が人を支えるという介護の本質は残ると思います。

だからこそ、

人を大切にできる事業の仕組みをつくること

が重要になります。

 

職員を増やすことだけが、人手不足対策ではありません。

今いる職員の時間を大切にする。

無駄な負担を減らす。

専門性を発揮できる環境をつくる。

管理者だけに負担を集中させない。

そして、それでも足りない部分に必要な人材を採用する。

順番を少し変えるだけで、見えるものが変わることがあります。

B&T Laboが大切にしているのは、

高齢者を守ること。
職員を守ること。
事業者を守ること。

この三つです。

 

職員が疲弊すれば、良い介護を続けることは難しくなります。

事業者の経営が成り立たなければ、その職場そのものを守れません。

そして事業が続かなければ、そこで暮らす、あるいはサービスを利用する高齢者にも影響します。

だから人手不足も、

単なる「採用の問題」ではなく、

続けられる介護事業をどうつくるかという経営の問題

として考える必要があると思っています。

 

もし今、

「求人を出しても人が来ない」

「採用してもなかなか定着しない」

「管理者や一部の職員に負担が集中している」

「人を増やしたいが、人件費とのバランスが難しい」

そんな課題を感じているのであれば、採用方法を変える前に、一度事業全体を整理してみるのも一つの方法です。

人を増やす前に、仕事のつくり方を見直してみる。

そこから、人手不足への違う答えが見えてくることもあります。

 

B&T Laboでは、新規開業だけでなく、既存の介護事業・老人ホームの運営、人員配置、業務改善、DX活用、収支や人件費などについてもご相談をお受けしています。

 

「人が足りない」で終わらせず、
なぜ足りないのかを一緒に整理してみませんか。

B&T Labo
介護事業の立ち上げ・事業設計・経営支援

事業は、始めることより続けること。

 

 

#介護人手不足 #介護人材 #介護職員 #介護経営 #介護事業 #介護事業所 #介護事業立ち上げ #介護DX #介護ICT #生産性向上 #業務改善 #人材定着 #採用 #離職防止 #人件費 #老人ホーム経営 #介護施設 #経営改善 #福祉経営 #BTLabo